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無断欠勤・正当な理由の無い欠勤の会社の正しい対応と就業規則の整え方

無断欠勤・正当な理由の無い欠勤の会社の正しい対応と就業規則の整え方

◆ 寝不足など「自己都合欠勤」はどう扱うか

  • 労働契約は、労働者が労務を提供し、会社が賃金を支払う双務契約であり、労働者には出勤して働く義務があります。
  • 「スポーツ観戦で寝不足なので休みたい」といった自己都合は、通常「正当な理由のない欠勤」と評価され得るため、会社が欠勤を認める義務も、有給扱いにする義務もありません。
  • 出勤を促しても応じない場合は、就業規則の懲戒事由に照らして、注意・けん責などの懲戒処分の対象とすることも可能ですが、処分の相当性(重さ)が問われる点に留意が必要です。

◆ 無断欠勤時の初動対応(連絡がある場合・ない場合)

  • 連絡の有無にかかわらず、「正当な理由のない欠勤」は労務提供義務違反であり、社内秩序や周囲の業務負担への影響に応じて懲戒の可否・内容を判断します。
  • 無断欠勤が発生した場合は、初日に電話で安否と理由を確認し、それでも連絡がつかない場合はメールなど記録の残る方法で督促・出社要請を行うことが推奨されます。
  • 連絡がついた場合は、理由の聴取とともに、正当な理由がない無断欠勤であれば懲戒対象となり得ること、再発時は契約継続が難しくなることを明確に伝えます。
  • 体調不良等で連絡できなかったと主張する場合は、医師の診断書等の客観的資料の提出を求めて事実確認を行う運用が有効です。

◆ 無断欠勤が続く・連絡が取れないときのステップ

  • 無断欠勤が長期化する場合、勤務態度不良、健康問題、事件・事故や本当の行方不明など複数の可能性があるため、電話・メール送信、身元保証人への連絡、自宅訪問(常識的な範囲での安否確認に留める)など、段階的に手段を尽くすことが重要です。
  • 2週間以上にわたり正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促にも応じないようなケースでは、懲戒解雇を有効とした行政解釈や裁判例もあり、日数・これまでの指導歴・業務への影響などを総合して懲戒解雇を検討します。
  • これらの過程では、電話記録、メールのスクリーンショット、督促文書、身元保証人への連絡記録など、会社が十分な対応を行ったことを示す証拠を残すことが不可欠です。

◆ 自然退職と解雇を使い分けるポイント

  • 就業規則に「一定期間行方不明・無断欠勤で連絡が取れない場合は自然退職とする」規定を設けておけば、解雇の意思表示を相手に届けることが困難な行方不明事案では、規定日数経過をもって労働契約終了(自然退職)と扱うことが可能です。
  • 条文例としては「社員が行方不明となり、○日以上無断欠勤し連絡が取れないときで、会社が解雇手続きを取らない場合は退職とする」などが用いられています。
  • 自然退職を適用する場合でも、電話・メール・郵送(特定記録郵便・レターパック等)・身元保証人への連絡など、可能な限り連絡を試み、その記録を保管しておくことが望ましいとされています。
  • 行方が分かっている、居留守が疑われる、就業規則に自然退職規定がない場合などは、解雇手続きの対象となり、解雇通知書の送付と到達が効力発生の前提となります。
  • 解雇通知は、レターパックなど追跡可能な方法で送付し、必要に応じて封入の様子を動画記録する、同内容をメールでも送付するなど、到達と内容を立証できる形で行うことが推奨されています。

◆ 年次有給休暇を「勝手に充当」してはいけない理由

  • 年次有給休暇は、労働者の申請(時季指定)によって初めて成立する権利であり、会社が労働者の申請なしに欠勤日に勝手に充当することは、原則として違法とされています。
  • 会社に認められているのは、労働者が請求した有給休暇日の「時季変更権」や、年5日の取得義務に関する時季指定のみであり、それ以外の日について一方的に有休扱いにする権限はありません。
  • 無断欠勤や正当な理由のない欠勤を会社側の判断だけで有給処理してしまうと、労務提供義務違反や無断欠勤の問題が曖昧になり、懲戒や契約終了の根拠が弱くなるため、運用上も避けるべきです。

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