- CAREER 経歴
- 1982年 生まれ
2009年 社会保険労務士試験合格
2011年 神矢社会保険労務士事務所 開設
2015年 現在の事務所に移転
2018年 社会保険労務士法人グッドアローズ 設立 - AFFILIATION 所属
- 福岡県社会保険労務士会
福岡SR経営労務センター
日創研北九州経営研究会
北九州商工会議所
一般社団法人 北九州青年会議所(2014年~2022年)
北九州みやこ倫理法人会 - LECTURER HISTORY 講師歴
- 新任社会保険事務担当者講習会
経営者が知っておきたい「伸びる会社の人事労務管理」
未来のために進路を切り開く
社会保険事務講習会
算定基礎届事務説明会
創業時に知っておきたい「伸びる会社の人事労務管理」
働き方改革実践セミナー
ITを活用してイノベーションへGO! - QUALIFICATIONS 資格等
- 医療労務コンサルタント
介護労務アドバイザー
「ビジネスと人権」(BHR)推進社労士
食育実践プランナー - ROOTS 目指すきっかけ
- 2008年の夏、私の父は61歳で亡くなりました
大腸がんが見つかって、その半年後には亡くなってしまいました
当時の私は26歳
事務機器の販売会社で営業をやっていました
お恥ずかしい話ではありますが、決して仕事ができるタイプではありませんでした
学生の頃よく遊んでいた友人は県外に就職し遊ぶ機会も減りました
私には恋人がいるわけでもなく、唯一ともに暮らしていた父にも先立たれました
深い悲しみもありましたが、それ以上に強く感じたのは焦燥感であったように思います
当時はその感情の意味が分かりませんでしたが、今はわかります
あのとき感じたもの
それは身内が亡くなった悲しみ以上に、「人は本当に死んでしまう」という恐怖だったのかと思います
時間は遡ることなく、ひとつの方向に流れていきます
財産が増えたり減ったりするのとは対照的で、残された時間は逓減していきます
人は亡くなる
時間が遡らない
そんなことは誰もが知っています
あたり前すぎて、意識することもありません
変えようのない事実だからこそ、私たちはそのことを議論せず、意識されることも少ないのだと思います
そんな当たり前の事実を、教えてくれたのが、父の死だったように感じます
父は税務相談所に勤務してきましたが、業務とのかかわりも深いことから社会保険労務士の勉強をして、試験にも合格していました
60歳で定年退職した父は「資格もあるし、俺はいつでも開業できる」なんてうそぶいていましたが、夢叶うことなくあっという間に亡くなりました
父が亡くなったその年、私もその足跡をたどろうと、通信教育に申し込み、社会保険労務士の勉強を始めました
冬に始めた試験勉強
8月の試験本番までは一年もありませんでした
高校受験も大学受験もテキトウにこなしてきた私ですが、このときだけは言い訳なく毎日勉強しました
仕事をしながらの勉強です
わずかな時間も惜しまず勉強しました
テキストを読むときはついでにICレコーダーに録音し、通勤時間にそれを聞いていました
A6サイズのポケットに収まるノートを持ち歩いて、時間をみつけては復習をしていました
その甲斐もあって、幸運にもその8月の試験で合格することができました
それからしばらくして父の言っていた事務所の開業も実現しました
今では結婚もして三人の子宝にも恵まれています
気づけば私も40歳
鏡をみれば前髪に白髪が交じってきて、父の面影を自分の顔からみてとれるようになり、
時間の経過を実感します
試験勉強のきっかけは父の死であり、それが今の私のルーツであることをあらためて感じます
「人間は社会的動物である」ソクラテスは人間の特性を指してそういいました
この身体は両親から授かり、この仕事を始めるルーツは父に求めることになりますが、より正確にいえば、たくさんの方の支えがあって今の私があることに違いありません
反対にこれまで仕事を通じて、「神矢さんのおかげで」と感謝されることもたくさんありました
社会保険労務士は社会保険の申請を代行すること、帳簿書類を作成することが仕事と思われがちですが、人のことを扱うため、単純に割り切れないような想いも汲み取りながら仕事を進めることがあるためです
いいことばかりではありませんでした
私が期待に応えられずに離れていったお客様もいます
私が至らないせいで去っていったスタッフもいます
これまでを振り返れば、たくさんの反省とともに感謝の念を抱かずにおれません
これまでのことはもちろん、これから出会う方々に対しても、他者との関係から自分があることを忘れずにご縁を大切にしていきたいと思います
2022年11月17日