○1円のずれは計算ミスではない?
2026年5月給与から「社会保険料が1円だけ増えた」という疑問について考えてみます。
計算ミスではなく、子ども・子育て支援金制度の導入による仕様のようですね。
社会保険料の計算では、50銭以下は切り捨て、50銭超は切り上げというルールがあります。
四捨五入ではなく、珍しい五捨六入です。
この端数処理のタイミングによって、1円のずれが発生するのでしょう。
例えば標準報酬月額142,000円の場合、4月までは健康保険料と介護保険料の2項目でしたが、5月からは支援金が加わり3項目になりました。協会けんぽの保険料額表では、合算料率で計算した後に差額で介護保険料を求めた場合、端数処理の影響で1円増えるケースがあるようです。
○給与ソフトによって計算方法が異なる
実は、社会保険料の計算方法は給与ソフトによって微妙に異なります。
例えば一度料率を合算して求める場合は、健康保険+介護+支援金を合算で計算し、介護保険料を差額で求めます。この方式では、端数処理のしわ寄せが介護保険料に集約されます。
一方、独立計算方式は各保険料を個別に計算してから合算します。この場合でも、端数処理が都度発生するため、やはり1円程度のずれが生じる可能性があります。
厚生労働省は以前、「合算した率を乗じて得た額を折半する」という計算方法を示したようですが、現在このページは削除されているようです。
○社員からの質問に備えよう
実務的には、取り急ぎの回答を準備することが必要でしょう。
「5月から保険料が1円増えたのはなぜ?」という質問が予想されます。
説明のポイントは「支援金制度の導入により、端数処理が僅かにずれるため」です。
協会けんぽの保険料額表と照合すれば、正確性を証明できます。
また給与明細の書き方も工夫が必要かもしれません。「健康保険料(支援金含む)」と表示するか、支援金を別項目で表示するかは、各社の判断に委ねられています。
いずれにしても、この1円のずれは制度変更に伴う結果です。
社員への丁寧な説明準備をしておきましょう。