短時間労働者は「社保の適用拡大の対象となる人の区分」、パートタイム労働者は「通常の労働者より短い時間で働く人の一般的な呼び名・区分」で、社会保険の加入要件が異なります。
・パートタイム労働者
同一事業所の通常の労働者(正社員など)と比べて、所定労働時間が短い労働者の総称で、一般に「パート・アルバイト」を指します。
パートタイム労働法上も「通常の労働者より週の所定労働時間が短い労働者」を短時間労働者(パートタイム労働者)と定義しており、名称よりも「通常より短い時間」という実態がポイントです。
・短時間労働者(社保用語)
社会保険(健康保険・厚生年金)の「適用拡大」で使われる区分で、短時間勤務のパート・アルバイト等のうち、一定要件を満たす人を指します。
つまり「パートの中の一部」で、社保加入を義務付けるための用語です。
社保取得の基準:パートタイム労働者
通常の適用事業所に勤務しているパートが社保に入るかどうかは、「4分の3基準」で判断します。
4分の3基準(一般被保険者)
・1週間の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上。
・1か月の所定労働日数が通常の労働者の4分の3以上。
これを満たせば、名称がパート・アルバイトでも「一般被保険者」として社保加入が必要になります(概ね週30時間以上が目安)。
「短時間労働者」の要件
4分の3基準を満たさない短時間勤務者でも、一定規模以上の企業などに勤めていて、次の要件をすべて満たす場合は「短時間労働者」として社保加入が義務化されています。
短時間労働者の5要件(現行)
- 特定適用事業所または任意特定適用事業所(一定以上の従業員規模の事業所)に勤務していること。
- 週の所定労働時間が20時間以上あること。
- 雇用期間が2か月を超えて見込まれること。
- 賃金の月額が8.8万円以上であること。
- 学生でないこと。
- 4の要件は、2026年10月以降撤廃
・ポイント
通常の社員の4分の3未満でも、上記要件を満たせば「短時間労働者としての被保険者」となり、社保加入義務が生じます。逆に、4分の3基準を満たしていれば「短時間労働者」ではなく「一般被保険者」として取り扱われます。