会社を退職すると、健康保険は原則として資格を失います。そんなときに利用できるのが、協会けんぽの任意継続です。一定の条件を満たせば、退職後も最長2年間、これまでの協会けんぽに加入し続けることができます。
任意継続の対象となるのは、退職日の前日までに継続して2か月以上、協会けんぽの被保険者だった人です。退職後すぐに保険が切れてしまう不安を避けたい人や、次の職場がまだ決まっていない人にとって、心強い制度といえるでしょう。
令和8年度の任意継続における標準報酬月額の上限は32万円です。保険料は在職中のように会社が半分負担してくれるわけではなく、原則として全額自己負担になります。そのため、退職前より保険料が高くなることも少なくありません。
手続きは、退職日の翌日から20日以内に行う必要があります。申請先は、お住まいの都道府県を管轄する協会けんぽ支部です。必要書類としては「健康保険任意継続被保険者資格取得申出書」が中心で、期限を過ぎると加入できないため注意が必要です。
また、任意継続は自動で続く制度ではありません。保険料の納付が遅れると資格を失うことがあり、別の健康保険に加入した場合や、本人が脱退を申し出た場合も終了します。長く使える制度ではありますが、加入前に国民健康保険や家族の扶養と比較して、自分に合った選択をすることが大切です。
退職後の健康保険は、手続きのタイミングで大きく変わります。任意継続は便利な制度ですが、期限と保険料の負担をしっかり確認したうえで利用するのがポイントです。